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最近私が意識している言葉に「フォロワーシップ」というものがあります。
今日はそのフォロワーシップについて書いてみようと思います。
日本ではあまり馴染みのない言葉で、私自身がリーダーをした経験から「今の日本人の一構成員としての振る舞いは、世界的に見れば異常ではないのか」と感じ、フォロワーシップという概念があると知った次第です。どうやら海外では、フォロワーシップは大切な要素として捉えられているようです。
1.多くの組織で見られる「赤ちゃん返り」
2.フォロワーシップの本はとても少ない
3.リーダーにねぎらいの言葉とフォローを
フォロワーシップとは、「フォロワー(組織やチームを率いるリーダーのもとで業務を遂行する社員)が組織やチーム、リーダーのために主体的に考えて行動することを意味します。 具体的には、リーダーと異なる意見を持った際に正確に伝えて議論を促す、仕事を積極的に引き受けるなど、自身のポジションでできる積極的な行動」と定義されています。
なんだかわかりにくいですね。
フォロワーシップに該当する日本語がないということは日本人が苦手とする分野と言い換えても良いのではないでしょうか。
しかし日本人に「フォロワーシップという概念が無い」結果、様々な組織が壊れていっていると感じます。
社会人として生きていますと、いわゆる「非営利団体」の役員やリーダーをする機会が何回か訪れると思います。
例えるならPTAの役員とか町内会の役員とか色々あると思います。
私の身近なところだと司法書士会の役員や、草野球の代表が当てはまります。
こういった組織では、だいぶ前から多くの人が役員やリーダーになりたがりません。
PTAの崩壊は良く耳にするニュースです。
リーダーでも名誉職(挨拶するだけ等)は引き受ける人が多いのですが、雑務が多い実働部隊のリーダーは、引き受け手がいないというのが実情です。
これには複数理由があると思いますが、私の把握するところ「リーダーになっても誰もフォローや感謝をしてくれない上にミスは責めたてられるから」です。
フォローしてくれるのは、過去にリーダーをやって苦労したごくごく少数の人に限られます(比率的に1割くらい)。
非営利組織の構成員は、リーダーを助けよう、組織の役に立とうという意識は皆無で、リーダーが存在すると構成員は、リーダーに全権委任する代わりにリーダーに全責任を負わせるという体質が染み付いてると思います。
私も何を隠そう若い頃はそういう体質でした。
非営利団体のあらゆる役職から逃げまくり、私が指摘した意見にリーダー従わなかった結果、私の懸念が的中した時、かなり強い口調「そらみたことか」で責め立てたこともありました。
でも考えてみればリーダーは(基本的に)無償もしくは交通費程度で重い役割を引き受けているのです。「リーダーは無償で役割を引き受けてくれている」そのことが所属メンバーは頭からすっぽり抜け落ちているのです。
私はこれを「赤ちゃん返り現象」と名付けました。
多くの人が団体の構成員になると赤ちゃんに返ってしまう
それはアマゾンなどで書籍を検索してみても顕著です。やたら「リーダーシップ」の本ばかり多くて、フォロワーシップの本は皆無に近いです。そしてフォロワーシップの本も良く見ると中身はリーダーシップ(リーダーが構成員をやる気にさせるのをフォロワーシップと誤解しているトンデモ本もある)のことだったりします。
仲間で助け合って自発的に組織を盛り上げていくイメージのある日本人ですが、ぜんぜん違うと思います。基本はトップに丸投げで、不満があると陰口。普段は大人しくリーダーに従っていますが、自分から積極的に手伝うということはやらない。問題が起きればリーダー一人が悪いということになり、結果誰もリーダーをやりたがらないという風土になってしまいました。
非営利団体だけではなく、リーダーになっても給料がさほど上がらない会社では出世したがらない社員が激増しているという現象も起きているようです。
フォロワーシップが無いとリーダーが居なくなり、組織が崩壊する
では私たちは何ができるでしょうか。
結局のところ一人ひとりができることをやるしかないと思っています。
自分一人でも気づいた人からフォロワーシップを発揮できるからです。
フォロワーシップというのは強いて例えるなら「親や配偶者の日頃の仕事や家事に感謝の言葉を伝える」「親や配偶者の地味な作業を手伝う」という感覚に近いと思えます。親や配偶者に対して言葉で感謝を伝えたり、フォローするというのは案外と難しいものです。
どうも日本人は記念日とか大会とか改まった場でお祝いや感謝の言葉についてはペラペラいくらでも出るようです。しかし私はそういったものは口先だけでしか無く、フォロワーシップとは似てる非なるものだと思います。
何気ない日常での感謝、フォロー、それがフォロワーシップだと思います。
リーダーが役割を果たしやすいように積極的にフォローしたり、ねぎらいの言葉をかけるということはとても大切です。
まだまだ至りませんが、私はこのことに気づいてからは、非営利団体のリーダーには「大変な役を引き受けてくださってありがとうございます」「私には何ができますか?」と感謝とフォローの言葉を口にするようにしています。「役割を引き受けてくれている事実そのものに感謝する」という文化が日本には無いので、びっくりした顔をされたこともあります。
フォロワーシップというのはこれからの日本で根付いてほしいものです。
フォロワーシップが日本でも広がりますように
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