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「究極の相続対策」というと、なにか旨い話でもあるのかと思われる方が多いと思います。
実は全然そういう話ではありません(笑)万人に当てはまるわけではないのですが、頭の片隅にでもあると大事なことだと思います。
基本的には両親がどちらも亡くなられた場合のケースを思い浮かべていただければと思います。
戦後に作られた民法では、基本的に法定相続分を基本に遺産分けを決めます。
相続法には特別受益や寄与分などの制度もありますが、調停においても依頼者の方からお話を聞く限り当然に考慮されるという印象を受けません。法定相続分がベースとなって話が進んでいってるようです。
これでは亡くなった方の介護を頑張ったり、経済的に支援をした相続人が相対的に不利益を被るという可能性が高まってしまいます。これが戦後の民法が撒いた紛争の種だと思っています。
若い頃に両親からたくさんの支援をしてもらったのに、実家に寄り付かず、親の介護もしてこなかった相続人が、法定相続分の主張をするというのは珍しくないケースです。
そこで生命保険を利用したスキームを活用したり、遺言書を書いたり、生前贈与制度を活用してその不均衡を生前に対策しようというのが我々専門家の仕事です。
ただ、それでも兄弟間で絶縁問題が起きてしまったり、相続をきっかけに疎遠になってしまうこともあるというのが残念なところです。
では、対策は無いのかというと、無いわけではありません。ただし、相続人が10代~40代のうちに準備を始める必要があるという点がポイントです。
これは、数年前、たまたま目にしたデータで「自力で資産を作り上げた子供は親の遺産をあてにしない」というものがありました。
私はこれを読んだ時、「地味で大変だけど、究極の相続対策はこれしかないな」と思いました。
「自分自身で十分な資産を作ること」「両親の遺産を相続することが当然だと思わないこと」。この2つは見落としがちな点だと思っています。
このことを誰かに話すと「馬鹿なことを言うな」「そんなこと無理に決まってる」という反応をされることもありますが、両親に遺産が全く無かったり、借金がある家庭もあるわけですから、私はそんなにおかしな考え方だとは思いません。
親の遺産をいらない、もしくはいらない状態を作っておけば相続争いに巻き込まれずに済みます。
今、20代~30代を中心に「FIRE」という言葉が流行っています。
FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を取ったもので、「経済的自立」と「早期リタイア」を意味する言葉です。
これは自分自身で資産を作り、働かなくても資産収入から上がる収益で自由に生きる人を指します。
「早期リタイア」はともかく、「経済的自立」というのは大切なキーだと思っています。
私も興味をもって、FIREした人や、FIREを目指す人の書籍やブログを見ていますが、大抵の人は両親の遺産をあてにせず、大変質素に暮らしており、物静かな印象を受ける人が多いです。
また、多くの人が特別な高収入ではありません。
資産を作る際に大きなポイントは収入を増やすことよりも支出を抑えることにあることもわかります。
おそらく読者の方の期待した「究極の相続対策」とは全く違うアプローチですが、面白い視点だと思いましたので、紹介しました。
世の中から争族が無くなりますように・・・。
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